<軽犯罪法解説>凶器携帯の罪(2号)


「正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者」(1条2号)

凶器を持っていることで、重大犯罪を犯そうとしている疑いがあるという意味で、刑法の殺人予備罪(201条)、強盗予備罪(237条)、凶器準備集合罪(208条の2第1項)の拡大類型(補充関係)になります。

😎第199条の罪(殺人罪)を犯す目的で、その予備をした者は、2年以下の懲役に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。(殺人予備罪・201条)
😎 強盗の罪を犯す目的で、その予備をした者は、2年以下の懲役に処する。(強盗予備罪・237条)
😎 2人以上の者が他人の生命、身体又は財産に対し共同して害を加える目的で集合した場合において、凶器を準備して又はその準備があることを知って集合した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。(凶器準備集合罪・208条の2)

また、凶器を持っていること自体を犯罪とする銃砲刀剣類所持等取締法、火薬類取締法、爆発物取締罰則についても拡大類型(補充関係)になります。ただし、軽犯罪法では「隠して携帯」となっており、現に懐に入れて身につけているなど「所持」よりは限定的な行為となります。

😎銃砲刀剣類所持等取締法
・何人も、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、銃砲又は刀剣類を所持してはならない。 (3条1項。各号は省略。違反は1年以上10年以下の懲役。加重規定あり。31条の3
・何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが6cmをこえる刃物を携帯してはならない。ただし、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが8cm以下のはさみ若しくは折りたたみ式のナイフ又はこれらの刃物以外の刃物で、政令で定める種類又は形状のものについては、この限りでない。(22条。違反は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金。31条の18第3号)
😎火薬類取締法
・火薬類は、法令に基づく場合又は次の各号のいずれかに該当する場合のほか、所持してはならない。 (21条。各号は省略。違反は1年以下の懲役又は50万円以下の罰金・併科あり。59条2号)
😎爆発物取締罰則
・第1条ノ目的(治安ヲ妨ケ又ハ人ノ身体財産ヲ害セントスルノ目的)ヲ以テ爆発物若クハ其使用ニ供ス可キ器具ヲ製造輸入所持シ又ハ注文ヲ為シタル者ハ3年以上10年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス。(3条

令和元年の検挙件数(同号違反の検挙/軽犯罪法違反全検挙数)3510/8368