<税金>節税~税金の節約?

法律用語に「節税」という言葉はない。「節電」が「電気を節約する」という意味であるのと同様、「節税」とは、「税金を節約する」という意味であろう。

国民主権の国家を運営する以上、その財源は国民自らが負担しなければならないのは当然であり、納税は国民の義務である(憲法30条)。しかし、このことは分かってはいても、素直な感情としては、税金は高い。ラッファー曲線の考え方にあるとおり、税率を0%にすれば、税収は0となり、税率を100%にすれば、誰も働かなくなり、これも税収は0となって、国家運営は成り立たない。税金を収める我々としては、こちらの負担が大きくなく、かつ効率的な国家運営を可能にするだけの税金を納めたいと思う。しかし、現在の税金が高額であると感じる我々の感情が「節税」という言葉、あるいはその実体があるとすればその実体を生み出したのであろう。

さて、「節税」などというそんな方法は本当にあるのだろうか。
税額は、課税標準が定まれば、それに税率を適用し、その答えは一つしかない。算数の乗算である。とすると、税額を動かすには、課税標準を動かすか、税率を動かすしかない。税率は法定のものであり、これを個人のレベルで変更できるものではないから、結局、課税標準を動かすしかない。課税標準は主に金額で決められ、損益の計算から算出される。とすると、損益を動かすということになるが、損益は金額であり、これも答えは一つしかない。損益を操作するには事実を曲げるしかない。もし仮にこの操作で税額を節約したとするならば、それは脱税にほかならない。

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カテゴリー: コラム