消滅時効

商法

522 商事消滅時効
商行為によって生じた債権は、この法律に別段の定めがある場合を除き、5年間行使しないときは、時効によって消滅する。
ただし、他の法令に5年間より短い時効期間の定めがあるときは、その定めるところによる。

会社がその事業としてする行為及びその事業のためにする行為は商行為とされますので(会社法5条)、金融会社の貸付は商行為となり、消滅時効期間は5年となります。

ただし、貸付は、絶対的商行為(商法501条)、営業的商行為(同法502条)には該当しないので、商人ではない個人・組織が行う貸付の消滅時効期間は、民法が定めるところとなります。

民法

消滅時効(第1編第7章第3節)

166 消滅時効の進行等
消滅時効は、権利を行使することができる時から進行する。
前項の規定は、始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者のために、その占有の開始の時から取得時効が進行することを妨げない。
ただし、権利者は、その時効を中断するため、いつでも占有者の承認を求めることができる。
167 債権等の消滅時効
債権は、10年間行使しないときは、消滅する。
債権又は所有権以外の財産権は、20年間行使しないときは、消滅する。
168 定期金債権の消滅時効
定期金の債権は、第1回の弁済期から20年間行使しないときは、消滅する。
最後の弁済期から10年間行使しないときも、同様とする。
定期金の債権者は、時効の中断の証拠を得るため、いつでも、その債務者に対して承認書の交付を求めることができる。
169 定期給付債権の短期消滅時効〔賃料など〕
年又はこれより短い時期によって定めた金銭その他の物の給付を目的とする債権は、5年間行使しないときは、消滅する。
170 3年の短期消滅時効
次に掲げる債権は、3年間行使しないときは、消滅する。
ただし、第2号に掲げる債権の時効は、同号の工事が終了した時から起算する。
医師、助産師又は薬剤師の診療、助産又は調剤に関する債権
工事の設計、施工又は監理を業とする者の工事に関する債権
171 弁護士等・公証人
弁護士又は弁護士法人は事件が終了した時から、公証人はその職務を執行した時から3年を経過したときは、その職務に関して受け取った書類について、その責任を免れる。
172 2年の短期消滅時効
弁護士、弁護士法人又は公証人の職務に関する債権は、その原因となった事件が終了した時から2年間行使しないときは、消滅する。
前項の規定にかかわらず、同項の事件中の各事項が終了した時から5年を経過したときは、同項の期間内であっても、その事項に関する債権は、消滅する。
173 次に掲げる債権は、2年間行使しないときは、消滅する。
生産者、卸売商人又は小売商人が売却した産物又は商品の代価に係る債権〔一般の商店での買い物〕
自己の技能を用い、注文を受けて、物を製作し又は自己の仕事場で他人のために仕事をすることを業とする者の仕事に関する債権
学芸又は技能の教育を行う者が生徒の教育、衣食又は寄宿の代価について有する債権
174 1年の短期消滅時効
月又はこれより短い時期によって定めた使用人の給料に係る債権
【労働基準法115条】この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は2年間、この法律の規定による退職手当の請求権は5年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。
自己の労力の提供又は演芸を業とする者の報酬又はその供給した物の代価に係る債権
運送賃に係る債権
旅館、料理店、飲食店、貸席又は娯楽場の宿泊料、飲食料、席料、入場料、消費物の代価又は立替金に係る債権
動産の損料に係る債権
174-2 判決で確定した権利の消滅時効
確定判決によって確定した権利については、10年より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、10年とする。
裁判上の和解、調停その他確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利についても、同様とする。
前項の規定は、確定の時に弁済期の到来していない債権については、適用しない。

時効の中断

しかし、債権者側は、進行する時効を中断しようとします。

147 時効は、次に掲げる事由によって中断する。
請求(注)
差押え、仮差押え又は仮処分
承認【例 債務の一部弁済、利息の支払など】

(注)「請求」

裁判上の請求 訴えの却下・取下げの場合には、中断しない(149条)
支払督促 債権者が民事訴訟法392条に規定する期間内(仮執行宣言の申立てをすることができる時から30日以内)に仮執行の宣言の申立てをしないと支払督促の効力を失い、中断もしない(150条)。
和解の申立て、民事調停法・家事事件手続法による調停の申立て 相手方不出頭、和解・調停の不調のときは、1か月以内に訴えを提起しなければ中断しない(151条)。
破産手続参加・再生手続参加・更生手続参加 債権者の届出取下げ・届出却下のときは中断しない(152条)。
催告 6か月以内に、裁判上の請求、支払督促の申立て、和解の申立て、民事調停法・家事事件手続法による調停の申立て、破産手続参加、再生手続参加、更生手続参加、差押え、仮差押え、仮処分をしなければ中断しない(153条)。
差押え、仮差押え、仮処分 権利者の請求により、法律の規定に従わないことにより取り消されたときは中断しない(154条)。
時効の利益を受ける者に対してしないときは、その者に通知をした後でなければ中断しない(155条)。
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